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インタビュー

2020/01/18

我が子のNICU退院後 障害児を育てる孤独を経験して。障害児とその家族を支える、ある保育士の思い。

   


アニー保育スタッフ橋本

障害を持つ子どもが生まれたら、どんなふうに子育てをしていけばいいのかわからない。

そんな声を、日頃、親御さんから聞くことがあります。

フローレンスには、障害児をお預かりして、ご家族の悩みや不安にも答えながら、一緒にお子さんの成長を喜ぶスタッフがたくさんいます。

今回は、障害児訪問保育アニーで保育スタッフとしてお子さんを見守る、橋本恭子にインタビューを行い、どのような思いでお子さんをお預かりしているのかを聞きました。
※インタビューは2016年に行われたものです。

障害がある子どもの母になって味わった孤独と無力

私の2人目に生まれた子どもは、重度の障害児でした。女の子です。食事は経管栄養で、吸引・吸入を必要とし、気管切開もしました。

NICU退院時は、世の中に一人で放り出されたような気持ちでした。どこにどう頼ったらよいのかわからなくて。

当時はフリーランスで仕事をしていましたが、度重なる急な入院の付き添いと、昼夜を問わない医療的ケアで目も手も離せない状態となり、仕事を続けることはできませんでした。何より体調を崩しやすい子どもを手探りで育てる緊張と、その子にかかりきりになることでのきょうだい児への心配で必死でした。

そして、子育ての協力は夫以外になく、娘の育児はほとんど一人で行っていました。

一時預かりや訪問医療、介護ヘルパーなど、あらゆる制度や民間のサポートを利用しましたが、
医療的ケアがあることや、預かり可能なエリア外という理由で断られることも多く、やっと見つけた預け先も空き待ちだったり少ない時間しか利用できなかったり。4歳になって通い始めた地域の施設でも、医療的ケアが必要なことが壁となり、娘だけは親が別室で待機することが預かりの条件にあり、昼食の時間になると呼ばれて注入していました。

医療や福祉、地域支援を通じて関わってくださった皆さんは本当に温かく支えてくださり、とても感謝しています。娘がとてもよい時間を過ごせたことは私にとっても喜びでした。

でも何をするにも親がする必要があり、孤独感、無力感に襲われることもありました。そんな時に『子育てのスタートから、子どもと家族の成長に合わせて一緒に走ってくれる人がいると、どんなに心強いだろうな』と思っていました。

娘を看取ってからの「恩返し」アニーとの出会い

6年間を一緒に過ごした娘を看取った後、『支えてくれた人たちに恩返ししたい』という思いで、私たちがお世話になっていたNPO法人の門をたたき、介護ヘルパーの資格を取りました。そこでは、高齢者の訪問介護をはじめ、障害者施設の送迎や発達支援室のスタッフとしての勤務など、いろいろな仕事を経験させていただきました。

しかし、支援の必要な子どもたちに『もっと深く関わりたい』という思いがずっとありました。

そんな時、「障害児訪問保育アニー」が始まったことを知ったのです。子どもたちの今に関わりたい、ご家族に寄り添える現場に行きたいとフローレンスに飛び込みました。

子どもだけでなく親御さんも支えたい

お子さんを保育するにあたっては、自分の経験や価値観を持ちこまないようにしています。お子さんは一人ひとり違うし、ご家族も違う。そのありのままに寄り添うことが第一歩だと考えています。

お子さんには日々の保育を通して、初めてのこと、好きなこと、苦手なことをたくさん見つけて経験し、その子なりに自分を表現できるようになってほしい。お子さんと接している時に怒ったりわがままを言ったりしてくれると、少しは安心できる存在になれたかなと思えます。その瞬間が嬉しいですね。

子どもにとっては親御さんが一番の存在。子育ての悩みを少しでも支えられて、お子さんの成長をともに喜び合えたら私も嬉しい。お子さんと親御さんの笑顔が何よりのやりがいです。

子育ては親だけがすることではない

自分が子育てしている時、「障害があってもなくても、未就学児の子育てはみんな大変だし、親がするべきだ」と言われたことがあり、障害児の子育てが全く理解されていないと憤りを覚えました。どんな子育ても親だけで行うのではなく、社会のサポートと共にあるべきです。私はそのサポートの一つになりたいと思っています。

ご家族は仕事や家事、きょうだい児の育児や介護など様々な理由から、一日中その子だけに合わせて過ごすわけにはいきません。そんなとき、親御さんにはアニーを利用することで、働くことにも子育てにも自信を持ってもらえたら嬉しいです。

私たちは子育てへのご希望をお聞きし、専門機関の皆さんと連携しながら、一人ひとりの成長に合わせた関わりを継続してじっくり持つことができます。子どもたちがまたひとつ広い世界へと踏み出すその日まで、陰ながらではありますが、お子さんやご家族に伴走していきたいです。

「障害児のママとパパへ。仕事を、諦めないでください」毎月 利用希望者向け説明会を開催中!オンラインでも参加できます!

今年度中に職場復帰されたい方、2020年4月に職場復帰をお考えの方を対象に、「障害児保育園ヘレン」「障害児訪問保育アニー」の利用希望者向け説明会を実施します。
また、説明会への参加が難しいご家庭に「説明会のオンライン中継」を予定しています

※オンライン中継の視聴にも事前の申し込みが必要となります。

※お問い合わせいただいた方に、オンライン中継の利用方法をご案内します。

医療的ケアや障害、慢性疾患などが理由で、お子さんが保育園に入れず、お仕事を諦めていた親御さんはぜひご相談ください。求職中の方でもご利用可能です。

説明会概要

●日時:

2020年01月31日(金)13:00-14:30
2020年02月21日(金)13:00-14:30
2020年03月13日(金)13:00-14:30
2020年04月17日(金)13:00-14:30
2020年05月15日(金)13:00-14:30
2020年06月19日(金)13:00-14:30
2020年07月17日(金)13:00-14:30

●場所:認定NPO法人フローレンス 神保町オフィス
東京都千代田区神田神保町1-14-1 KDX神保町ビル3F(アクセス)

●会場について
入園検討中のお子さんやきょうだい児の同伴可能
エレベーター完備で車椅子乗り入れ可能

利用希望者説明会に参加する

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●実際の保育の様子や楽しい催し物などのご紹介

●障害児保育を行う、保育スタッフや看護師などのインタビュー記事

などなど、時間があるときに、お気軽に見ていただける内容を考えています。

見学会や説明会のご案内も随時お送りさせていただきますので、ぜひご登録してください。

フローレンスの障害児保育の特徴

フローレンスは「障害の有無に関わらず、すべての子どもが保育を受けられ、保護者が子育てと仕事を両立できる社会」の実現に取り組んでいます。

フローレンスの障害児保育は、日本初の障害児向け長時間保育、医療的ケアにも対応、子ども同士の交流による発達促進する環境を提供しています。

選べる2つの保育形態

「障害児訪問保育アニー」は、保育スタッフが障害のあるお子さんのお宅に伺い、マンツーマンで保育をする日本で初めてのサービスです。

日中は、お子さんの発達に合わせた活動を行います。近所へのお散歩などはもちろん、地域の保育園への交流保育を実施し、子ども同士の交流を通じて、発達を促します。

「障害児保育園ヘレン」は、障害のある子の長時間保育を実現する日本で初めての保育園です。

看護師、作業療法士、研修を受けた保育スタッフがチームを組み、子どもたちが安心して過ごせる環境を作ります。

フローレンスの障害児保育について詳しくはこちら

「どんな保育をしているの?」「利用条件は?料金は?」など、実際の保育の映像を交えながらご説明し、不安や疑問にお答えします!お子さんやきょうだい児も同伴可能です。この機会に、ふるってご参加ください!

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